【単焦点レンズ】YONGNUOとキヤノンの撒き餌レンズを比較してみた話

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お久しぶりです。

私の管理しているTwitterの方に中華製の撒き餌レンズはどうなのかという問い合わせを頂いたので、試しに人柱になってみた話です。

今回の記事は初心者向けとなっています。


撒き餌レンズとは

カメラを始めたころによく聞く言葉だと思います。

各社カメラメーカーは一眼レフを買ってもらって他社に顧客を取られないように、激安だけども写りは悪くないレンズを出しています。これが通称撒き餌レンズと言われています。

特に、キヤノンの先代撒き餌レンズ EF50mm F1.8 IIは神レンズとも呼ばれていましたね。現在は発売終了して後継が出たのですが、何故か値上がっています。末期の頃では新品でも7000円台で購入可能だったような気がします。

撒き餌レンズの特徴として、50mm単焦点で明るさがF1.8付近であることが挙げられます。


ちなみにこの50mmという画角ですが、フルサイズセンサーのカメラでは物撮りやスナップに使いやすく、APS-Cのカメラでは物撮りやポートレートに使いやすい画角(75mm相当)になります。


各社撒き餌レンズ

①キヤノン(EFマウント)

上記で紹介したEF50mm F1.8 II の後継のEF50mm F1.8STMです。

新品でも15,000円程度で買えますが、かなり写りが良いことで有名でキヤノンユーザーであればまず買って楽しめるレンズです。


②ニコン(Fマウント)

名門のNIKKORレンズですが、撒き餌レンズは新品でも25,000円程度で購入できます。

私は使ったことのないレンズですが、評価もとても高いレンズです。

③SONY(Eマウント)

ソニーは今後Aマウントを買う初心者の人はいないと思いますので、Eマウントの撒き餌レンズです。ソニーのミラーレスと組み合わせることでかなりコンパクトなスナップカメラができますね。

④ペンタックス

ペンタックスはフルサイズカメラの機種が少ないこともあり、撒き餌レンズはAPS-Cセンササイズ専用となっています。ですので、実質75mmレンズとしての用途となります。かなりポートレートには良いレンズのようです。

ほかのメーカーもそれぞれ特徴的なレンズを出していますが、今回は①のキヤノンの撒き餌レンズを中国の撒き餌レンズのパクリと言われているレンズと比較したいと思います。




比較してみた

比較に使用するレンズは下記の2点

Canon 50mm F1.8STM(上記で紹介しているレンズ)

YONGNUO 50mm F1.8II 

このレンズは中国のYONGNUOというメーカーから出ているキヤノンの撒き餌レンズのコピー品です。このレンズは7500円で購入しました。

キヤノンの先代の撒き餌レンズであったEF50mm F1.8IIのコピー品に関しては本当にそっくりだったのですが、モデルチェンジ後は若干デザインが異なるようになったため、コピー品というよりもYONGNUOのオリジナルEFマウント向け撒き餌レンズと言ったほうが正しそうです。

【外観】

上からの比較ではYONGNUOのほうが若干鏡筒が太くなっています。

伴ってフィルター経も49mmと58mmと差があります。


キャップを外して見るとわかるのですが、前玉の大きさはほぼ変わりません。

横からの比較です。若干YONGNUOのレンズが高くなっています。

1日持ち歩いて思いましたが、ちょうど一回りキヤノンよりも大きい持ち心地でした。

ちなみにカタログ上の重さではYONGNUOが162gでキヤノンが160gとなっています。

実際に重さも比較しましたがカタログ通りでした。ただし、キヤノンのほうが一回り小さいため、持ってみると中の詰まっているような感覚がしました。


【動作】

この2本のレンズですが、キヤノンはSTM(ステッピングモーター)という静かなモーターを採用していますが、YONGNUOの方はそこそこAF駆動音がします。

どちらも、カメラのマイクを使用して録画するような動画には使えなさそうですが、気になる方は比較動画作りましたので御覧ください。

撮影はiPhoneを使用していますので、音量の差は余り無いように感じるかもしれませんが、YONGNUOのほうが明らかに音は大きいです。また、音の種類もかなり差があります。

YONGNUO 50mm F1.8II のAF動作音です。

Canon EF50mm F1.8 STMの動作音です。


AFの精度と速さですが、大きく差はありませんが、全体的にキヤノンのほうが優秀です。


【実写】

これが一番重要ですね。実際の写りです。

まず、今回の比較条件ですが、F1.8固定、露出条件は同じとします。

主に、ボケ具合の比較として御覧ください。

また、使用機材は SONY α7III + MC-11 マウントアダプタとなります。

YONGNUOのレンズはMC-11との組み合わせではF1.8固定となってしまいます。

表示はF22まで変更可能でしたが、絞り羽が動きませんでした。キヤノンのカメラでは正常動作しました。また、AFが固まることがあったため、MC-11を使用してα7IIIで使用するのはおすすめしません。


下の比較写真は上がYONGNUO、下がキヤノンとなっています。

①ピントの合っているところからボケへの変化はかなり似ています。

②提灯ですね。コピー品というだけあってボケ感はかなり似ています。

③色の感じも大きな差は感じません。

④それにしてもF1.8はよくボケる

⑤逆光気味だったのですが、YONGNUOの方に若干フレアが入ってしまいました。

撒き餌レンズは基本的にフレア対策の設計はあまり入っていないため、撮影者が考慮する必要があります。

⑥実は同じ50mmなんですがYONGNUOのほうが若干画角が広くなります。これはレンズの記載の規格の問題なので、今回は無視でお願いします。

比較は以上となります。


【結論】

結論として、YONGNUOも写りは全く問題なく、満足できるが、全体的な完成度はキヤノンのほうが上と言えます。

特にMC-11との組み合わせでYONGNUOは数回フリーズ状態となり、AFが効かなかったのですがキヤノンは全く問題ありませんでした。また、AFのモーター音の静かさとサイズが小さいというところも全体的にキヤノンが一枚上手だったかなという印象です。

かんたんにまとめました。

画質 YONGNUO  CANON ドロー

AF     YONGNUO < CANON

持ち運び YONGNUO < CANON

動作安定 YONGNUO < CANON

値段 YONGNUO(新品7,500円) > CANON(新品15,000円)

値段が約2倍違うのですが、せっかく一眼レフを買ったのならここはケチらずにキヤノンを使ってほしいところです。

また、EF50mm F1.8のSTMは中古が大量に出回っています。中古価格が11,000円程度なので、こちらを探すのも良いとおもます。発売開始から年数も経っていないので状態が悪いレンズはそんなにないと思います。

どうしてもお金がない、でも単焦点欲しいという方はYONGNUOもかなりおすすめできますよ。レンズのアップデートも対応しているようなので今後AFやMC-11との組み合わせ不具合も解消されるかもしれません。

そういう意味ではかなり楽しみなレンズでもあります。

今回α7IIIがF1.8しか使用できなかった都合上絞り状態の比較ができなかったので時間があれば絞りを上げたときの比較もしてみたいと思います。



最後にこの神レンズを紹介してくれいているyoutuberの動画紹介しておきたいと思います。

ジェットさんはEF50mm F1.8 II(古い方の撒き餌)とYONGNUOの古い撒き餌レンズの比較をしてくれています。

古い方同士は本当に見た目もそっくりで完全にパクリそっくりレンズですね。

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