【α7III】超広角の出目金レンズでソフトフィルターを使う方法

今回はα7IIIでEFマウントレンズにソフトフィルターを取り付けて使用する方法です。

方法と書いてありますが、特殊機材が必要になりますので、ご注意ください。

あまりにも、出目金レンズでソフトフィルターを使う方法がネット掲載されていなかったので自分で人柱となって試したのでご紹介します。



先日、新しいレンズを入手しました。

新しいといっても新製品でも新品でもありません。

今まで使っていたTokina AT-X 11-20mm PRO F2.8LがAPS-C専用レンズだったため、フルサイズしか持っていない現在となっては画質的にも負の遺産となってしまっているのです(とはいえ今後APS-Cのカメラを買う可能性もあるので取っておきます)。

ちなみにこのレンズは本当に最高のレンズでした。画質ももちろんですが、円形のソフトフィルターが取り付けできるというのはかなりのアドバンテージだと思います。


そして、それも踏まえて今回購入したのはこちらです。

同じくTokinaのAT-X 16-28mm PRO F2.8Lです。そうです、今まで使っていたレンズのフルサイズ版です。

同じシリーズのレンズとはいえ、こちらはフルサイズ用なのでかなり鏡筒が長く、重いです。

また、このレンズは出目金レンズなのでソフトフィルターが取り付けできません。



Tokina 11-20mmでは83mmの円形フィルターが取り付けできます。

Tokina 16-28mmでは出目金のため、円形フィルターが取り付けできません。


それでは、思いつく解決策を紹介していきます。

今回私の方で、実行したのは解決策③ですので、そちらまで飛んで頂いても大丈夫です。


【解決策①】

角形フィルターを使う。

このような角形フィルターはレンズの先に角形フィルターのホルダーを取り付け、そのホルダーにフィルターをセットして使います。

メリットとしては、

・直径が違うレンズにも取り付けができる

・フィルターの交換が簡単

などが挙げられます。

デメリットとしては

・準備が大掛かりになりがち

・機材が増える

などが挙げられます。


【解決策②】

カメラ側のマウントにフィルターを貼り付ける。

これは昔、SAMYANGのレンズを使用していたときに使っていた方法です。

私の方で、写真を撮っていなかったので、同じ方法を使っている人の記事を紹介します。

この方法のメリットは

・一度取り付けてしまえば取り付け忘れることがない

・軽い

です。

デメリットとしては

・一度取り付けたら外すまでずっとソフトフィルター効果

ですね。

デメリットがなにげに不便で、星空写真でしかソフトフィルターを使っていなかった私はSAMYANGのレンズは完全に星空専用となってしまいました。

また、似たようなシステムとしてレンズにもとからフィルターホルダーがついているものがあります。

シグマさんなどは対応のカメラに取り付けてくれるサービスを行っています。


【解決策③】

さて、ここからが本題です。

私はEFレンズをEマウントで使用しているので、マウントの変換アダプターを使っています。

キヤノンのRマウントではEF→Rマウントの変換アダプタにドロップインフィルターがあります。

このドロップインフィルターがソフトフィルターなら便利なのではないかと考えました。


これと同じようなものがEマウントでも1種類だけありました。

このマウントアダプタを使用します。

もともとは可変NDフィルターとフィルターなしホルダーがついています。

このフィルターなしホルダーにアクリルパネルを入れてその下にLEEソフトフィルターを挟んでみました。


本当はガラスが良かったのですが、加工業者の見積もりが面倒だったので、今回はアクリルパネルです。アクリルパネルの透過率はガラスよりも高く、フィルター代わりにはもってこいなのです。

ただし、かなり傷つきやすいため、予備で2枚ほど購入しました。

アクリルパネルははざいやさんで40mmの円形カットをしてもらいました。

アクリルパネルとソフトフィルターを入れたところです。

40mmだとちょうどよく、傾けても落ちてこないサイズです。


ちなみに、このマウントアダプタはNDフィルターの厚み(像の屈折)を考慮した設計になっています。

このため、ソフトフィルターのみでは薄すぎて、フィルター分の屈折が考慮できなくなり、ほとんどのレンズでは近距離撮影専用となってしまいます星を撮るには間違いなく無限遠が必要ですので、今回はアクリルフィルタでNDフィルタ分の厚みを作り出しています。


本来であればもとについていた可変NDフィルターと同じ厚さのアクリル板を用意すべきですが、今回はテストということでアクリル板は3mmとしました。

一応、2mm~4mmまで購入しましたが、3mmが一番ぐらつきもなく安定していて良い感じです。



取り付けはこんな感じ。



早速星空で試してみました。

いかがでしょうか?

ちゃんとソフトフィルター効果が出ています。また、細部までちゃんとピントがあっています。

そして、不安だった周辺での流れなどもほとんどなく十分実用範囲内です。

結果は大成功でした。


注意点としては

①AFは動くが、ピントが合わないポイントがある(NDフィルターアクリルの厚さを揃えれば解決するはず)

②MFで無限遠をレンズの∞マークに合わせてもピントが合わない

  (理由は①と同じですが、星空はMFでかつ、カメラのピーキングを使うので問題なし)

などあります。

それを差し置いてもかなり納得のいく出来です。

現在、私の手元にはSIGMA MC-11もあるため、とりあえず場面によってマウントアダプタを使い分けるようにしたいと思います。




有名なメーカーさんからEマウント用のドロップインフィルターマウントが登場するのが一番の願望なのですが、それまではこのマウントアダプターを活用できそうです。





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