SAMYANG,Tokina超広角レンズ長期使用レビュー

5月も中旬、もうすぐ天体観測にもってこいの季節です。

私の専門は星景写真と天体写真です。今回は星景写真によく使われる超広角レンズのレビューを行います。


レビューの前に簡単に星景写真と天体写真を

星景写真

星と風景を同じフレームに収める写真のことです。

良い風景があれば誰でも簡単に撮影できます。最近だとコンデジで撮るツワモノもいるそうです。


ISO 5000 SS 20s tokina  F2.8 

天体写真

基本的にズームレンズを使用してある一つの銀河などを注目してとる写真です。

ちなみに下のはオリオン大星雲です。

ISO 1600 SS 5m Tamron 300mm F5.6




それでは今回比較を行うレンズの紹介

まずSAMYANG 10mm F2.8 

コストパフォーマンスの良いことで有名な星景写真家にはそこそこ有名なレンズかと思います。(ちなみに10mmはAPS-C専用でフルサイズ用はSAMYANG F2.8 14mmとなっています。)10mm(フルサイズ換算でも14mm)の超広角レンズの選択肢はとても少なく、まず購入を考えて良いレンズかと思います。2018年5月現在の価格は10mmが5万円弱、14mmが4万円弱となっています。

ちなみに私は現在このレンズを使用していません。

故障してしまい、修理が困難とのことで(詳しくは後述します)Tokinaに乗り換えてしまいました。ですので、両者を同時に比較したようなレビューはできませんのでご承知ください。


SAMYANG 10mm F2.8 

TOKINA トキナー AT-X 11-20 PRO DX (11-20mm F2.8) 

現時点での価格は5万5千円程度です。

旧型のモデル(Tokina 超広角ズームレンズ AT-X 116 PRO DX II 11-16mm F2.8 (IF))は5万円強となっています



まず、結論から

悩んだらTokinaを買え

今回乗り換えて思ったのは本当にTokinaレンズが使いやすいこと。

写りに関しては両者ともとてもよく、不満はありませんでしたので今回の比較は主に使い勝手です。


Tokinaを選ぶ理由その①

フィルターの使用可能

これが一番大きいです。フィルターとは写真の写りに大きく効果を出すものです。

SAMYANGは出目金レンズのため、このようなフィルターが使用できません。私はSAMYANGのレンズを使用している時にはカメラ側のレンズにLEE 角形ポリエステルフィルターをカットして両面テープで貼り付けていました。

Tokinaのレンズは出目金レンズれはないので一般的に売られているレンズフィルターが使えます。もちろんプロテクトフィルターも使用可能です。普段はプロテクトフィルターをつけて星景写真ではソフトフィルターを使用するという使い方をしています(SAMYANGではこの使い方ができなかった)。

ちなみにフィルターの有無はこのような違いが出ます。

同じ写真ではないので厳密に比較はできませんが、ソフトフィルターありでは小さい星はより小さく、大きい星はより大きく写ります。

ソフトフィルター無し(SAMYANGの10mmF2.8で撮影)



ソフトフィルター有り(Tokina 11mm F2.8で撮影)

Tokinaを選ぶ理由その②

AFが使える

星景写真ではAFは全く使わないので必要はないのですが、AFが使えることによって日常でも超広角レンズが使えるようになりました。SAMYANGの時はソフトフィルターを両面テープでつけてしまったため、日常写真は撮れず本当に星専用のレンズとなってしまいました。


超広角で撮った桜も美しい


Tokinaを選ぶ理由その③

ズームができる

地味にこのズームができる機能にとても助けられています。

そして、、、、実はこのズームができるに隠された秘密があります。

それは、フルサイズカメラでも使用できるということ。つまりフィルムカメラでも使えるんです。引きで撮ろうとするともちろんケラレが発生してしまいますが、ズームすることによって広角16mm相当で撮影できてしまうのです。私はサブに1DsMkIIを使用しているためとても助かっています。また、最初はAPS-Cでのちのちフルサイズと考えている人でもTokinaレンズだと使えてしまうんですね。

私は11mm-20mmでケラレ発生なしですが、11mm-16mmは使用したことがありませんので、要確認ください。




どうでしょうか。私がTokinaレンズを選んで満足している理由3つです。

お値段も高いので良いのは当たり前かもしれませんが、お値段以上の差は間違いなくあると感じています。


補足

SAMYANGも気に入っていたのですが、なぜ今手元にないのかというと花形フードのぐらつき修理に4万円の請求をされたためです(断りました)。

SAMYANGのレンズは花形フードが外れません。出目金レンズを守るためには良いですが、わりと不便です。このフードは内側からネジで固定されているのですが、1年半ほど使用したらネジが外れてしまったようで花形フードがぐらつくようになりました。

輸入代理店のKenko様に修理に出したのですが、修理はできないそうで新品交換が4万円ほどかかることのことで、新品とかわらんやん!!っとなってしまいTokinaに乗り換える次第になりましたとさ。

ちなみにTokinaの方は花形フードですが、外れます!

TokinaもSAMYANGもKenkoですね。Kenko様お世話になってます。


追記

α7IIIで11-20mm使用したところ、20mm でも画像の端側の歪みはかなり大きくなってしまいますので、やはりAPS-Cでの使用をおすすめします。


火星(一番大きい赤い星)の流れ方が結構ひどくなってしまいます。これが気にならない方はとりあえずフルサイズでもAPS-Cでも使えるTokinaかなりおすすめです。

プロ初心者カメラマンの忘備録

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