今回はかなり重い話です。
重い話ですが、インターネットで調べても全然似たような話がなかったので、経験談として記事にしたいと思います。
まず、今回は人身事故、その中でも死亡事故に関する記事です。
知り合いが死亡事故に遭遇しましたので、その体験を残しておきたいと思います。
私自身、かなり調べたのですが、参考になりそうなことがなかったため、同じようなことを調べる人の役にたてばよいなと思います。
【事故の経緯】
交差点事故でした。
私の知人は交差点を直進していました。加害者側の車は知人の右手側(林があるため、知人側からは死角)から直進車です。
知人側の道路の制限速度は60キロでした。
知人は、特に徐行はせず、交差点を直進していました。
右手側から一時停止を無視した車が交差点に侵入してきて、知人の車の右前に衝突しました。
その反動で、知人の車は近くの田んぼへ、軽貨物は道路弾かれ、知人の走っていた側の道路に飛び出し、停止しました。
知人はすぐに、救護に駆けつけましたが、すでに相手の意識はなかったそうです。
また、このとき、相手はシートベルトをしていませんでした。
救護には林の近くで作業をしていた人も駆けつけ、救急車、警察への連絡は滞りなくできたそうです。また、相手側の車が一時停止を無視したこともこの方と、もうひとりが目撃していました。
【人の情報】
知人側
60代 ゴールド免許 ミニバン
相手側
80代後半 軽貨物車 任意保険無加入
【事故後の対応】
相手方が意識不明のため、事故の処理は知人と警察が主になって勧めました。
そこで、わかったことですが、シートベルトをしていなかったため、背骨や首の骨が骨折していたそうです。知人側は無傷でした。ただし、車は全損となりました。
相手方はご高齢で、近くに親族も住んでいなかったため、事故当日の対応はここまでとなりました。
次の日に、相手方の親族の方が謝罪に訪れたそうです。
高齢であったが、自分たちにも生活があるため、免許返納をさせることができなかったとおっしゃっていました。
そして、ここで大事な事実が発覚します。相手は任意保険無加入でした。
まさか、こんな身近で、高齢者、一時停止無視、任意保険無加入の事故に遭遇することになるとは思っていませんでした。
この時点で相手方はまだ、意識不明です。
親族の方によると、もし、意識が戻らない場合は延命治療もしないとのことでした。
実際に、その後亡くなってしまいました。ご冥福をお祈りします。
【人身事故とは】
当たり前ですが、事故によって怪我、死亡となった場合は人身事故となります。
物損事故は壊してしまったモノさえ補償すれば、刑罰や、免許への影響はありません。
しかし、人身事故には3つの大きな処分があります。
行政処分
運転免許に関する処分
刑事処分
人身事故など運転に問題がある場合の処分
よく聞く過失運転致死傷罪、危険運転致死傷罪など
民事処分
相手が怪我を追った場合などの治療費などに関する処分
基本的に任意保険で補うことが可能
まず、はじめに、今回の過失割合は80:20(相手:こちら)でした。
私としては、第三者的に、相手がシートベルトもしてないし、一時停止も無視したのにって思ってしまいましたが、こちらがかもしれない運転をしていればと少し思ったりもします。
この過失割合は保険会社が決めるものです。
今回の場合は相手方が保険会社に入っていなかったので、こちらの保険会社で決めたものです。また、この過失割合は基本的に、過去に起きた同様の事故に基づいた過失割合になっているため、こちらがゴールド免許だから、相手が高齢だからといった事情は考慮されません。
※私は全くの素人ですので、間違った情報があるかもしれません。参考程度にお願いします。
今回の場合は少しレアなケースで、加害者側が亡くなり、被害者側が無傷となったのですが、過失割合80:20とは20%の分の負担はかなり大きいものです。
死亡事故のため、数百万~の金額が動きます。自分にたとえほぼ過失がなくても、万が一死亡事故になった場合はかなりの金銭負担となります。
だから任意保険には絶対に入ってください!
また、完全にこちらの過失がなくなるのは(100:0)、相手が信号無視した場合や、センターラインを超えて正面衝突した場合、こちらが完全に停止している状態で突っ込んできたなど、かなり限定された状態のみで、その他は一見過失がないような場合でも過失割合が10,20,30%程度は付きます。
なので、任意保険には入ってください!
【民事処分】
今回の場合、相手方の親族も含め、一時停止無視、シートベルト未着用といったこともあり、非を認めてくださいました。
なので、民事処分に関しては、任意保険の範囲内で問題なくカバーすることができました。
もちろん保険を使用するため、3等級下がりますが、もし保険に入っていなかったと考えるとゾッとするような金額を支払うことになると思います。
(このあたりは私も詳しく聞いていませんので適当かもしれません。)
【刑事処分】
今回の場合、過失は相手方に専ら相手にあったため、刑事処分もありませんでした。
【行政処分】
今回、知人に一番つらかったのはこの行政処分です。
過失割合が100:0以外の場合はこちらにも過失があると認定されます。
つまり、今回の場合死亡事故の相手にも非がある場合になります。
さらに、人身事故の場合には安全運転義務違反が100:0以外でない場合は2点加算されるため、15点となります。
この15点という点数ですが、運転免許停止などの前歴がない状態でも免許取り消しに確実になる点数です。
つまり、今まで、ゴールド免許で、無事故無違反でも100:0の事故でない人身事故で相手が亡くなってしまった場合は確実に免許取り消しになります。
知人は今回のこの事故で15点の免許取り消しとなってしまいました。
田舎で車がないと生活ができないところなので、免許取り消しは本当に困るのですが、、、、どうしようもできないです。
が、
一応救済措置があります。(相手が悪いのに救済ってなんだよって第三者のわたしは思ってしまいましたが)
【行政処分の救済措置】
事故から数カ月後、知人のもとに聴聞会の案内状が届きました。
聴聞会は各県によって形式や雰囲気が違うようですが、だいたい下記のようなものです。
【聴聞会とは】
基本的には免許取り消しの人が、軽減されるように自分の有利な点をアピールできる場です。初めてのスピード違反(免許取り消し速度の)、相手に専ら非があるような死亡事故の場合免許取り消しが免許停止にしてもらえたりします。
結果的に、知人は180日の免許停止となりました。
理由として、相手がシートベルトをしていなかった点、任意保険にも入っていなかった点などが考慮されたようです。
また、180日の免許停止の場合、2日間の講習に参加することで、実質的に90日の免許停止に軽減してもらえます。
免許停止後は前歴1の加算点数0点からのスタートとなります。
保険もゴールド免許割がなくなり、3等級ダウン、かなりの痛手です。
もちろん、職場にも自転車などで行かねばなりません。
【まとめ】
今回の経験を通して、学んだことがあります。
まず、絶対にドライブレコーダーはつけましょう。今回のように一方が亡くなってしまった場合、どちらに過失があったのかがわからない場合があります。
今回はたまたま、複数人の目撃者がいたため、スムーズに処理が進みましたが、仮に、相手がなくなり、自分も話せない状況であった場合などを考えると恐ろしいです。
実際に、知人は、事故前後の記憶がしばらくの間なくなっていました。
体は無傷でも、ショックと衝撃から記憶が一時的になくなることはよくあるようです。
なのでまず、ドラレコは絶対につけてください。
安物でもちゃんと動けば良いです。煽り運転のためではなく、自分の無実を証明するために必要になります。
もう一つは絶対に任意保険に入ってください。
今回の場合、話だけ聞くと、絶対に防ぎようのない事故で、相手の過失が100%だろと言いたい内容ですが、実際はこちらに20%の過失が発生します。
この20%でも相手がなくなれば数百万、相手の車が高級車ならそれでも数百万、払う必要があります。
それに比べて、年間数万円で入れる自動車保険です。
今ならネットや、ダイレクト型など年間3万くらいで入れるものがあります。
絶対に入ってください。知人は交通安全には人の数倍真摯に取組んできました。
それでも事故は起こります。被害者でも加害者でも大きなお金が必要になります。
絶対に任意保険には入ってください。
以上、自分への啓発も込めて、記事にしました。
0コメント